CNT等の電子の動きmemo
1.導電性のmemo CNTやグラフェンの電子については既によく知られているが、炭素の4つの電子の1つが結合に使われずに分子全体に広がるいわゆるπ電子がある状態と化学者が言う共鳴というハイブリッドな結合に使われている状態があり、前者を電子が漂っていて動きやすいことで金属的、後者を電子が使われていて幾分動きにくいことで絶縁体、半導体と区別しています。
直観的な理解は、みたらしダンゴのたれ(電子の海)のかかったものとたれの染み込んだダンゴのようなイメージでしょうか。
この2つが混在するために全体の性状が金属的で導電性があります。また、電子的な物質であるが為に光を含む電磁波に反応して様々な電気素子に使えるというのが技術者の見方です。CNTの電子が桁外れに動きやすいことが注目される特徴となっています。2.半導体などの電子素子 CNTやグラフェンを詳しく見るとよく文献にあるように通常の素子と違い、エネルギーのギャップが階段状ではなく(飛び上がらなくてもよい)ギャップがない部分(網の目にある炭素の周辺)でエネルギーの低い(電子が落ち込み溜まりやすい場所)部分とエネルギーの高い展望台のような場所(電子はエネルギーを得なければ上がれない場所)が6箇所(炭素の骨格)で接していて、外部からエネルギーが与えられれば電子は滑らかに移動できる為に外の物質に比べて桁違いに電子が移動できることがCNT、グラフェンなどの特徴の本質です。
ギャップがない構造は、人工的に、金属の混入(ドーピング)や、構造欠陥を作ることで適当なギャップを作り、目的とする電子素子に作り替えることができます。易動度の高い電子でCNTの半導体が実現できる所以でもあります。
これは魚に対するすり身の様な物で、かまぼこやソーセージなどに添加材で加工できる材料になる(素材になる)ということで、お仕着せの材料から、仕立てられる素材を得られることで広い分野に応用できます。発熱素子も、赤外線の吸収も才能のある技術屋がいれば簡単に製造できる。3.熱と光に対する作用memo 電子が抜けた穴(プラス)と電子(マイナス)が移動しても熱は発生しません。移動の抵抗があって初めてこれらは仕事をする事で熱が発生するのです。CNTや炭素系の材料が電磁波で熱を発生するのは、原子核と電子の双極子(電子的な棒の様な物)が光の様な電磁波で、同じ周波数で振動が、その振動がわずかに遅れること(抵抗)で、電磁波は棒の電子に対して仕事をすることになります。その仕事が最終的には熱(波長の長い電磁波)となって放出される。またCNTの熱と光(外部からのエネルギー)に対する反応の違いも厳然としてあります。(光の方が結合電子を加工し やすい為に大きな変化が起こる。)4.扱い方は難しいものか? 素材を生成し、素材の純度を高めたり、性状を選択したりする為に、現代は、炭素をアーク放電で燃やしたり、出来たCNTを分散させたり、界面活性剤で保護したりします。昔の中国の人は墨の性状を高めるために、松などの樹脂を含む木を燃やして山の中の仮小屋の壁に付いたススを回収するときに、炎から近いススを安価な墨の材料とし、やや遠くの壁に付いた細かなススを高価な墨に分けて採取し、ニカワを界面活性剤として使っていました(使わなければススは沈殿してしまいます)。現代のドーピング(金属類の混入)で性状を変えることも、昔の人は墨のニカワに金や血液(ヘム鉄や酵素に含まれる金属)を僅かに混ぜる事で滑らかさや光沢(電磁波との作用)を調整していました。
CNTやグラフェンで電子がどう動くかは、知識として学べる内容で、大切なのは興味深い性状を理解してどう使うかのアイディアを理論と実践で組み立てることで、発熱材料や吸着材、電子素子の必要な性質をイメージすることが出来るかということだろうと思います。
CNTやグラフェンは宇宙や、太古から地球に広く存在する物質のようで、恐竜の絶滅した時にも、地球上の隕石衝突や森林火災で多量に生成した様で、古い物質を現代にいたって発見したのが現実で、身近に接することが出来る素材のようで、応用技術を開発することは興味深い。除染や、バイオの分野でも、利用できる電子的な性状があると日々考えています。使い方(センス)が大切と思います。時間があれば構想(妄想)をお話ししたいと思います。
超音波の反射




超音波の反射
噴射口は長方形の狭いスリット形で、真正面に振動子に当たります。振動子は支柱に挟まれ、筒の中に囲まれています。この筒は液体が流出口を持つ円柱形の筒であり、振動子は筒の中心に位置しています。振動子が共振で超音波が発生したときに、この筒で音を集中させ、振動子が発生した波を増強させて超音波の混合効果を高めます。
混合すべき2相或いは2相以上の液体は入り口から噴射口に入り、入口の外に圧力が殆どなく、液体が噴射口のノズルから高速噴出、射流状態で振動子の前縁に当り、振動子の製造上或いは装着上の理由により、射流の中心部になることがなく、必ず誤差が生じます。その結果で振動子が受けた射流の不均一により湾曲して、渦流と空穴気泡が発生させ、その後に振動子が元の力で戻り、気泡が破裂、爆発で振動子に一定の力を加えて、反対方向に押していきます。この様なことを繰り返していきます。射流噴射力の調性により振動子の自然周波数で共振を起こして、超音波を発生します。
超音波が液体中に伝達する時に空化作用が生じます。超音波の周波数が高く、効率も大きいため、液体の疎密の変化を早く生じ、疎密の差別も大きくします。この様に迅速な疎密の変化により液体が時には圧力をかけられ、時には引っ張られます。液体が引っ張られる能力が非常に弱く、耐えなければ同時に真空に近い小さな空穴を発生し圧縮される段階に入ると、これらの空穴が崩壊します。崩壊するときに空穴内部の圧力は数百気圧までに達し、同時に局所高温と放電現象を生じると同時に、周囲に巨大で複雑な圧力を及びます。これが超声波空化作用です。もし、空化作用が混合する2相の界面上で発生した場合、液滴が強大な応力により更なる細かい液滴になり、さらなる安定した乳化液が形成されます。これが超音波乳化の基本であります。

超音波分散装置の外観

超音波分散装置の内部